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LLMモデルの全体像:種類と選び方

クラウドのAPIと公開モデル、大きさ、MoE、思考、マルチモーダル、役割。たくさんあるLLMモデルを、何で分けて、どう選ぶかを短く整理する。

AI作成 · 約7分 · LLMを使ったことがあれば十分
LLMモデル選び入門
この記事で扱うこと

LLMモデルは、提供のしかた、大きさ、調整の目的、扱える入力、役割で分けると、見通せます。名前で選ぶのではなく、自分の用途の質問で比べて決めます。

LLMモデルとは

LLMモデルは、大量の文章で学習した、学習済みの重みです。仕組みはどれも同じで、次のトークンを確率で選ぶことを繰り返します。違いは、学習に使ったデータ、大きさ、学習のあとの調整、扱える入力にあります。

モデルの名前とバージョンは、数か月で入れ替わります。この記事は、変わりにくい「分け方」と「選び方」を中心にし、具体名は2026年10月時点の例として最小限にしています。

5つの軸で分ける

軸分かれ方何が変わるか
提供のしかたクラウドのAPI / 公開モデル(重みを配布)データの行き先、運用の手間、使える最高の性能
大きさパラメータ数。全部を使う密なモデル / 一部だけ使うMoE賢さ、速さ、必要なGPU
調整の目的素のモデル / 指示に従う型 / 考えてから答える型使いやすさ、答えの深さ、時間
扱える入力文章だけ / 画像なども扱うマルチモーダル使える場面
役割生成 / 埋め込み / 再ランキング / ガードレールシステムの中の持ち場
LLMモデルの地図クラウドのAPIデータは提供元へ。GPUは要らないClaude / GPT / Gemini公開モデル重みを配布。自分の環境で動かすgpt-oss / Qwen / Gemma など段で選ぶ上位:難しい推論中位:ふだんの作業下位:大量・高速役割で使い分ける生成埋め込み再ランキングガードレール
図1 まず提供のしかたで2つに分かれ、クラウドのAPIは性能の段で、公開モデルは大きさとライセンスで選ぶ。1つのシステムの中では、役割ごとに別のモデルを使う。

クラウドのAPIのモデル

Anthropic(Claude)、OpenAI(GPT)、Google(Gemini)などが、APIで提供しています。自分でGPUを持たずに、最高水準の性能を使えます。代わりに、入力は提供元のサーバーに送られます。

多くの提供元は、性能と速さ・費用の違う段を並べています。たとえばClaudeは、2026年10月時点で次の4つです(公式ドキュメントによる)。

モデル位置づけ
Claude Fable 5.1難しい推論と、長時間のエージェント作業向け
Claude Opus 5.5多くの用途の出発点。長く続くコーディングや知的作業向け
Claude Sonnet 5.5速さと賢さのバランス
Claude Haiku 5.5分類、抽出、振り分けなど、大量で速さが要る処理向け

いずれも、文脈は100万トークン、文章と画像を入力にでき、考える量はモデルが調整します。ほかの提供元も、似た段の並べ方をしています。迷ったら中位の段から始め、足りなければ上へ、量が多ければ下へ動かします。

公開モデル

重みが配布されていて、自分のPCやサーバーで動かせるモデルです。データを外に出さずに使え、ローカルLLMや複数人での配信の対象になります。

  • 系統:Qwen、Llama、Gemma、Mistral、DeepSeek、GPT-OSS(OpenAIの公開モデル)など。vLLMなど主要な推論エンジンが対応している
  • 例(配布ページで確認):gpt-oss-20b(16GBのメモリ内で動く、Apache 2.0)、gpt-oss-120b(80GBのGPU1枚、Apache 2.0)、Qwen3.8-27B(Apache 2.0)、日本語を強化したSwallowシリーズ
  • ライセンス:Apache 2.0やMITのような緩いものから、独自の利用条件を持つものまである。商用で使えるかは、モデルごとに確かめる
  • 「オープン」の意味:重みが公開されていても、学習データや学習の方法まで公開されているとは限らない。「オープンウェイト」と呼んで区別することもある

性能を左右するもの

  • パラメータ数:大きいほど賢い傾向があるが、遅く、メモリも要る。必要なメモリは、メモリ見積もりツールで確かめられる
  • MoE(専門家混合):中にたくさんの専門家を持ち、1トークンごとに一部だけを使う。メモリは総パラメータ数、計算は使う分で考える
  • 文脈の長さ:一度に読める量。長いほど、長い文書を渡せるが、費用や待ち時間も増える
  • 考えてから答える型:答える前に考える分、難しい問題に強いが、時間とトークンを使う
  • 量子化:公開モデルを、ビット数を減らして小さくする。少し質を下げて、小さなGPUで動かせる

選び方

  1. データを外に出せるか:出せないなら、公開モデルを自分の環境で。出せるなら、クラウドのAPIが手軽で強い
  2. 必要な質:難しい推論や長い作業なら上位の段、日常的な処理なら中位、大量の分類や抽出なら下位
  3. 量と費用:大量に回すなら、小さいモデルや下位の段で足りるかを先に試す
  4. 日本語:モデルカードに書かれていないことも多い。日本語の質問で確かめる
  5. 最後は、自分の質問で比べる:候補を2〜3つに絞り、同じ質問のセットで、質、速さ、費用を測る
モデルの選び方の流れデータを外に出せるか最初に決める出せない出せる公開モデルを自分の環境でGPUに載る大きさとライセンスクラウドのAPI中位の段から始める自分の質問で、2〜3の候補を比べる質・速さ・費用(日本語を含む)
図2 最初にデータの行き先を決め、候補を絞ってから、自分の用途の質問で比べて決める。

1つのシステムで、役割ごとに別のモデルを使うのも普通です。チャットには大きめのモデル、検索には埋め込みモデル、振り分けや分類には小さく速いモデル、という組み合わせです。

確認リスト

  • データを外に出せるかを、最初に決めたか
  • 候補のライセンスと、利用条件を確かめたか
  • 公開モデルなら、GPUに載る大きさか
  • 自分の用途の質問(日本語を含む)で、2〜3の候補を比べたか
  • モデルの名前とバージョンを記録し、入れ替えるときに同じ質問で比べられるようにしたか

公式リファレンス

Claude Docs — Models overview ↗
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